2006年4月25日 (火)

熱は捨てるもの

今日はいきなりの雷とにわか雨でちょっとビックリしましたね。急に暗くなったかと思ったらすーっと雲が流れて青空が出たりと変わりやすいお天気でした。

さて、今日は冷やすということについてお話ししますが、ヒトの身体の中には冷やす(熱を捨てる)仕組みがいくつかあることをご存知でしたか?一番分かりやすいのは、「汗」ですね。暑くなると汗を出して汗が蒸発するときの気化熱によって体表の熱を捨てているわけですね。さて問題です。「山で豪雨にあってぐしょ濡れになり、服に1リットルの水が染み込みました。何も食べないでこの水を体温だけで蒸発させたら体温は何度になるでしょう。」・・・この人の体重を60kg、体温を37℃として計算すると体温は約10℃下がって27℃になるそうです。人は体温が27℃以下になると凍死します。こう考えるとばかになりませんね。あとは、呼吸しているときの「呼気」によって暖かい息を体外に捨てています。「尿」や「便」としても熱を捨てています。「静脈」は体表近くを走っていますが、これは体表近くで外気に近づくことでやはり熱を捨てているようです。このようにヒトには「熱を捨てる」ということを積極的に行っています。これは、熱を作る量をコントロールするよりも、熱を捨てる量をコントロールするほうが簡単だからだそうです。この熱をうまく捨てられなくなると、その部分に熱がたまって(うつ熱状態)その熱によって周囲の組織を破壊してしまい身体の不調として認識される場合が多いのです。

身体が調子悪くなって痛みとして感じられたときには、手の甲で触って熱い場所があったら氷水で冷やしましょう。その部分に熱がたまっています。ゲルマニウム温浴などはこのことを逆手に取って、手足に熱を加えることでその熱を汗として体外に捨てることによって代謝を高めることをしているのです。

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2006年4月 6日 (木)

氷でひやそう

先程、施術院の外のマットを片付けようとしたら、小さなピンクの丸いものがひとつ・・・近くに桜の木はないので、どこか遠くから春風に乗って運ばれてきたのでしょう。春ですね~。今朝はちょっと寒かったけれど・・・

さて、3月3日のピンク色の文字になってしまった見づらいブログで、冷却のことについてお話ししましたが、「具体的な冷やし方については、また後日お知らせします。」などと言って1ヶ月もほっぽらかしてしまいました。今日は冷やし方についてお話しします。まず用意するものは、氷、氷のう(無ければビニール袋)、水、以上です。氷のうの中に氷を入れて、水を半分ぐらい入れ、氷のうの中の空気を抜いてふたを閉めます。冷やすものはこれで準備完了です。この氷と水を入れた氷のうを、痛みのある場所に直接当てます。初めの5分ぐらいはピリピリしますので、氷のうを軽くゆすることでピリピリ感がちょっと和らぎます。冷却時間は30~40分程度を目安にして下さい。一度に冷却する範囲は両手で覆える程度(体表の9%までは可)で、それ以上冷却する場合は何回かに分けて冷却して下さい。注意することは、冷却する場所以外は寒くならないように暖かくして下さい。そうしないと体が冷えてしまい、免疫力が下がって風邪などをひいてしまう場合がありますので注意して下さい。

最近はメジャーリーグのピッチャー達が投球後に肩を冷却しながら、大きなウインドブレーカーみたいなのを着てインタビューに答えていたりする映像を目にします。この前は、野茂選手もアメフトみたいなのを着てましたね・・・ハードな投球で肩を酷使した後に氷で冷却することはメジャーリーグではもはや常識です。冷却の効果は以前のブログに書きましたので省略しますが、腰の痛みや肩、首の痛みなども30~40分の氷での冷却をオススメします。一度お試しあれ。

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2006年3月 3日 (金)

温めるの?冷やすの?どっち?

「痛い時はどうすればよいの?」と言う質問の回答として、テレビや雑誌などでは一般的に「急性の痛みは冷やして、慢性の痛みは温めて下さい。」と言うことが多いような気がします。温めることと冷やすことはどちらも痛みを抑えますが結果はまったく逆になってしまいますので注意が必要です。

痛みを感じるまでの順番は以下の順に脳に伝えられます。

(1)からだの中の痛みのある場所には炎症が起こっています。

(2)炎症はその周りのタンパク質を分解して疼痛物質(痛みを感じさせる物質)を作ります。

(3)神経が疼痛物質をチャッチして脳へからだの異常が発生した情報を送ります。

(4)脳では異常のある場所を認識し、「腰が痛い」とか「ひざが痛い」と感じます。

神経の伝達(3)(4)は、寒い環境では緊張して感受性が高まり、反対に暖かい環境では弛緩して感受性が低下する性質があります。腰痛の方が寒い日の屋外や、冷房の強い屋内で痛みを強く感じるのは、寒さで敏感になった神経が炎症の情報を盛んに脳へ送るからです。一方、暖かい部屋の中や入浴、使い捨てカイロで温まると痛みが和らぐのは、温熱で鈍感になった神経が炎症の情報を脳に送らなくなるからです。暖かくて患部が良くなったわけではありません。温めて痛みが和らぐのは「患部の血行が良くなって筋肉が柔らかくなるから」と言うわけではなくて、患部の炎症の情報を脳に送る神経が鈍くなるからにほかなりません。つまり、悪い状態を悪いと判断できなくなる一種のマヒ状態になることです。一般的な「痛み止め」の多くは炎症・解熱型の鎮痛薬で、患部の炎症(熱)を減らすためのものです。熱を加える「温める方法」とは全く逆の行為です。

反対に「冷やす」と言うことは(1)(2)の炎症を抑えて、疼痛物質をできにくくする働きがあります。冷やし始めは神経が過敏になってチリチリしますが、患部の炎症による熱を取って痛みを感じさせる疼痛物質が減少すると痛みは和らいできます

温める方法では神経の感度が鈍くなるために痛みは和らいでいきますが、患部に更に熱を加えるために(1)(2)が増えて、冷えてくると返って痛みが増すことがあります。また、温める習慣はいつも深部に炎症熱を残すために慢性痛の原因になる場合もあります

具体的な冷やし方については、また後日お知らせします。きょうの所はこれで失礼いたします。なんか見づらくなってしまってすみません・・・

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